悠話§定年直前旅[23]ヘラクレスザール

[承前]

暑くて暑くて、まったく動きの取れない日々が続くことになってしま
ったミュンヘンの一週間である。どこかに出かけようかと考えても、
体力を消耗するだけでしかない酷暑の陽気である。

というわけで、ガスタイクでチケットを引き取った後は、無理をせず
ホテルの部屋で体力温存につとめた。7月2日の夜は、アンドリス・
ネルソンス指揮のバイエルン放送響定期演奏会で、18時半頃にホテル
を出て、市電を乗り継いでレジデンツ(王宮)の中にあるヘラクレスザ
ールに向かった。

市電は10分ごとにやってくるので、乗り換えるにしてもそれほどスト
レスがかかるわけではない。が、西陽が暑いので、日陰を探して市電
を待つことになるのだ。

画像

さて、19時過ぎにはレジデンツに着いた。5年ぶりのヘラクレスザー
ルである。前回聴いた席は平土間の最前列で、眼の前にはオーケスト
ラ・メンバーの靴が並び、音はといえば頭上を後部に向かって飛んで
いく……条件は劣悪であった。

画像

それに懲りて今回は慎重に席を選んで、2階席中央やや左寄りという
個人的には好みの位置に座ることができたのである。それにしても、
相変わらず色気のないホールだなあ。
                            [続く]

《クラシックのトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック