雅話§百人一首考[52]~あけぬれば~

[承前]

藤原道信朝臣(ふじわらのみちのぶあそん)

明けぬれば 暮るるものとは 知りながら
なほうらめしき 朝ぼらけかな


地球の上に朝が来る~その裏側は夜だろう~♪



……と歌ったのは川田晴久という、物心ついた時には亡くなっていた
で、さすがに記憶にないコメディアンだった。

テレビで見たことがあるのは、それを引き継いだ小島宏之とダイナブ
ラザースという歌謡漫談グループだったが、子供心におもしろい漫談
グループとは思えなかった。何となく野暮で古臭く感じたのである。

という前振りをしておいて、明けたり暮れたりを繰り返すおなじみの
恋歌なのだ……“あー、はいはいはい”という感じだが、この時代、
男性が通い婚であったから、逢瀬を重ねるのは必然的に“勤務”が終
わった後のことで、京の町筋の夕方は、そんな往来で賑わっていたの
だろうか。
                            [続く]

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