藝話§十月大歌舞伎夜の部へ~阿古屋~
今日は十月大歌舞伎夜の部に行ってくる。出し物は、すっきり2本。
玉三郎の『阿古屋』と、二世尾上松緑追善狂言『髪結新三』で、新三
を務めるのは四代目。
まじめに歌舞伎を観始めて10年ちょっとだが『阿古屋』を観るのは初
めてだったりする。筋を読むと、何ともな話だなあと思っていて、実
はあまり気が進まなかったりしている。
だが、いつまでも玉三郎が阿古屋を務めるわけでもないし、この先に
今の玉三郎のように楽器3つを奏でながら演じられる役者が現れるか
どうかということのようで、それならば観ておかねばと腰を上げた。
松緑の新三は、どれだけ“悪”を演じられるかどうかというところだ
が、それよりも周りを固める“おじさん達”が見ものでなないかと、
これは、出かける人が同じように考えていることではなかろうか……
左團次の家主長兵衛、團蔵の弥太五郎源七は順当としても、仁左衛門
の加賀屋藤兵衛は何ともぜいたくであると思っていたら、肴売新吉を
菊五郎が務めるとあってのけぞった。
菊五郎が新三を務める時は、弟子の菊十郎が威勢のいい鰹売りの声を
聞かせてくれていたのに、弟子の役を取ってしまったばかりか、若い
当代の松緑にプレッシャーをかけるんじゃないかと、心配をしている
というのは冗談で、実はおもしろがっているのだ。
主役を食ってしまうのはいけないが、こういった“ごちそう”は大歓
迎である。
《歌舞伎のトピックス一覧》
玉三郎の『阿古屋』と、二世尾上松緑追善狂言『髪結新三』で、新三
を務めるのは四代目。
まじめに歌舞伎を観始めて10年ちょっとだが『阿古屋』を観るのは初
めてだったりする。筋を読むと、何ともな話だなあと思っていて、実
はあまり気が進まなかったりしている。
だが、いつまでも玉三郎が阿古屋を務めるわけでもないし、この先に
今の玉三郎のように楽器3つを奏でながら演じられる役者が現れるか
どうかということのようで、それならば観ておかねばと腰を上げた。
松緑の新三は、どれだけ“悪”を演じられるかどうかというところだ
が、それよりも周りを固める“おじさん達”が見ものでなないかと、
これは、出かける人が同じように考えていることではなかろうか……
左團次の家主長兵衛、團蔵の弥太五郎源七は順当としても、仁左衛門
の加賀屋藤兵衛は何ともぜいたくであると思っていたら、肴売新吉を
菊五郎が務めるとあってのけぞった。
菊五郎が新三を務める時は、弟子の菊十郎が威勢のいい鰹売りの声を
聞かせてくれていたのに、弟子の役を取ってしまったばかりか、若い
当代の松緑にプレッシャーをかけるんじゃないかと、心配をしている
というのは冗談で、実はおもしろがっているのだ。
主役を食ってしまうのはいけないが、こういった“ごちそう”は大歓
迎である。
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