懐話§昭和三十年代~野球テレビ中継~

[承前]

その昔、白黒テレビ全盛だった昭和30年代の野球中継の基本アングル
はといえば、バックネット裏に設置されたカメラが、ピッチャーと相
対する構図がお約束だった。

ピッチャーがカメラに向かってボールを投げ込んでくるのをバッター
が待ち構えて……という時代がずいぶん長く続いたような気がすると
思い調べてみたら、センターアングルの中継が始まったのは1970年代
後半で“江夏の21球”の動画は1979年の日本シリーズのものである。



そういえば、パリーグが先にセンターからのカメラで中継を始めたと
ころ、セリーグが“キャッチャーのサインが丸見えだ”とクレームを
つけて、少しだけセリーグの導入が遅れたということを思い出した。

センターからのカメラ中継が可能になったのは、カメラの解像度が飛
躍的に向上したということが大きな理由であるだろう。100m以上も先
から、あれだけの画質を提供できなかったら相変わらずバックネット
からの中継だったはずである。

もうひとつ思い出したのは、ピッチャーが投球する時にセンターカメ
ラが、滑り止めに付けた松脂の白い粉末がピッチャーの指先から飛び
散る様子が、ハイビジョン以前の地上波で見えたから驚いたのだ。
                            [続く]

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