雅話§百人一首考[85]~よもすがら~

[承前]

俊恵法師(しゅんえほうし)

夜もすがら 物思ふころは 明けやらで
閨のひまさへ つれなかりけり


今年最後の百人一首考である。来春は7日に再開してラストスパート
に精を出し、2月下旬には百首の考察(のようなもの)が完了するが、
しみじみ無謀な試みであったことよと反省しきりの日々なのだ。

そもそも歌心も文学の素養もないまま、無駄に歳ばかり食ってしまっ
たものだから、中身が中途半端のスカスカは見るも無残なのである。

さて……恋わずらいで眠れなくなってしまった俊恵くんは、早く朝が
来ればいいなあと思っているのだけれど、そういう時に限ってなかな
か夜は明けずにじりじりする時間の遅さを恨んでいるところですか。

色恋で眠れなくなったということはないけれど、会社から帰ってきて
ふとしたはずみに“あれ、やり残したまま帰ってきちゃったかな”と
いうことが何度もあって、結局やり残したとか送り忘れたとかは一度
もなく、取り越し苦労だったことはある。

そんな時でも、朝まで眠れなかったことはなく、どうしようかと考え
ているうちに寝ついてしまったので、気楽な性分なのであった。俊恵
くんの本気(と書いて“まじ”と読む)度がどれほどのものかと思うが
凡人としては、さっさと寝たほうが健康にはいいんじゃなーい?とか
言ってみたいものだ。
                            [続く]

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