雅話§百人一首考[92]~わがそでは~

[承前]

二条院讃岐(にじょういんのさぬき)

わが袖は 潮干に見えぬ 沖の石の
人こそ知らね かわく間もなし


とかく、表現というものは大げさになりがちで、そうあることを恥じ
ていたら、恋はできないだろうし、結果として歌も詠めないというこ
とになってしまうだろう。

潮の干満で見えない沖の石と自らの袖を引き合いに出してという、そ
んな程度であればかわいいものだと言いたいところである。

それにしても90番台の歌の何一つ知らないことよと、さすがに反省の
体でこなしているのだが……。
                            [続く]

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