雅話§百人一首考[97]~こぬひとを~
[承前]
権中納言定家(ごんちゅなごんさだいえ)
来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに
焼くや藻塩の 身もこがれつつ
百人一首の選者である定家の歌がこれ。何とも技巧を凝らして乙女心
を描写したものだと感心する。
藻塩は海藻を原料として作られた、いわば出汁の入った塩で、最近も
健康食品として大量ではないが売られていて、一度は試してみたい。
余談だが、十七代目中村勘三郎(現・勘九郎と七之助の祖父)の前名は
中村もしほで藻塩のことだが、どういう経緯で歌舞伎役者の名前にな
ったのか……初代もしほ1779年生まれとは江戸時代後期の人である。
[続く]
《百人一首のトピックス一覧》
権中納言定家(ごんちゅなごんさだいえ)
来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに
焼くや藻塩の 身もこがれつつ
百人一首の選者である定家の歌がこれ。何とも技巧を凝らして乙女心
を描写したものだと感心する。
藻塩は海藻を原料として作られた、いわば出汁の入った塩で、最近も
健康食品として大量ではないが売られていて、一度は試してみたい。
余談だが、十七代目中村勘三郎(現・勘九郎と七之助の祖父)の前名は
中村もしほで藻塩のことだが、どういう経緯で歌舞伎役者の名前にな
ったのか……初代もしほ1779年生まれとは江戸時代後期の人である。
[続く]
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