雅話§百人一首考[98]~かぜそよぐ~

[承前]

従二位家隆(じゅにいいえたか)

風そよぐ ならの小川の 夕暮れは
みそぎぞ夏の しるしなりける


京都の上賀茂神社には何度か足を運んでいる。使い古した言い方をす
るならば悠久の森の中に瀟洒な神社がという佇まいに、不信心者では
あるが、思わず神の存在を実感させられるような気になってしまう。

21世紀の今でもそうであるのから、一千年の古(いにしえ)の上賀茂は
どのような世界だったのだろうと思う。

森閑とした中を、御手洗川で身を清め“六月祓”に臨む平安末期頃の
人々が真夏を迎える心づもりやいかにである。
                            [続く]

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