若話§六月大歌舞伎第三部~狐忠信~

というわけで先週水曜日に18時15分開演の第三部『狐忠信』を観てき
た。恒例のこととして感想をまとめておく。

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休憩前『道行初音旅』は軽いジャブという感じ。やはりというか、染
五郎が静御前というのは、一部から三部まで猿之助とペアを組む中、
いささか無理があるなあというのは、そもそも立役だからで、どこと
なくもっちゃり見えてしまったのはしかたないだろう。お疲れさん。

猿之助の狐忠信は、後半に向かって狐の所作が生き生きしてきたと感
じたが、川連法眼館に向けてセーブ気味だったか。道行でよかったの
は、猿弥の逸見藤太。動きはもちろん、台詞も工夫してサービス満点
で客席を沸かせた。

休憩後『川連法眼館』は、冒頭の法眼(寿猿)と飛鳥(吉弥)のやり取り
をカットして本題へ。その前半、佐藤忠信(本物)に緊張感があって、
後半の狐忠信との対比が出ていたと思うが、狐忠信になってからは、
いささか“やり過ぎ”の感もあり……狐言葉を長く伸ばすのが過剰で
無用に客が笑うというのは逆効果な気がしないでもない。

ケレンは澤瀉屋の独壇場で、動きの切れやスピード感は天下一としか
言いようがなく、宙乗り狐六法まで間断として緩むことはなかった。
後は、サービス精神と本舞台とのバランスをどう取るかであろう。

↓宙乗り最後に狐忠信引っ込む3階席の臨時鳥屋
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↓鳥屋から出てきた桜吹雪を2枚拾った
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義経は門之助。笑也の静御前がどうにもダメダメで、本歌舞伎の役者
としては完全な力不足を露呈していた。あとは松也の駿河に巳之助の
亀井という配役。

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