移話§寒蝉鳴~七十二候~立秋

立秋の次候“寒蝉鳴(ひぐらしなく)”である。

ヒグラシが“カナカナカナカナ”と鳴く夕方がやってくると、一気に
秋の気分である……残暑は思い切り厳しいけれど。

かすかながらの秋風がヒグラシの声音をより一層引き立てて、侘寂の
風情を感じさせるのだ。

勢力は衰えつつあるとはいえ、それでもアブラゼミの強烈な蝉時雨は
健在だから、よほど近いところで鳴いてくれないと、ヒグラシ充とは
呼べない。

歌舞伎の御簾内から“忍び三重”とか“ヒグラシ三重”と呼ばれる三
味線の音が聞こえることがある。例えば『仮名手本忠臣蔵』山崎街道
で定九郎が見得をする時にヒグラシの“カナカナ”を真似た効果音で
ある。

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