呼話§オペラ引っ越し公演~黄昏か?~

こんなブログの記事を見つけて読んだ……どうやら、芳しい状況とは
言えなさそうだ。

我が身に翻ってみても、海外オペラハウスの引っ越し公演に出かけた
のは、2011年秋のバイエルン国立歌劇場『ローエングリン』と『ナク
ソス島のアリアドネ』が最後で、もう5年も観ていないのである。

一万円台の最低席が確実に買えるのであればまだしも、定年退職者と
なった我が身に数万円のチケットを購う予算は見当たらず、おそらく
この先もオペラの引っ越し公演に手が届くことはなさそうだ。

そのブログを読み進めると、問題はチケットが高額という影響で購買
できる層が高年齢化し、若い世代にとっては到底買えそうもない高嶺
の花になっていて、観客の若返りが期待できない悪循環に陥っている
と指摘もされている。しかも、満席に近いチケットの売れ行きであっ
ても興行的には赤字と招聘元は言うのである。

その結果、先々の引っ越し公演招聘も相当に不透明なものがありそう
で、1970年代に始まった引っ越し公演なる形態が2010年代後半に黄昏
を予感させるようになるとは……。

そんな引っ越し公演招聘を牽引してきた名プロデューサー佐々木忠次
が4月に逝去したが、彼のような強烈な個性がなければ、あれだけの
“大きい箱”を持ってくることは、次第に難しくなっていくだろうと
慮ってしまう。

個人的には1980年のカール・ベームとウィーン国立歌劇場以来、ほぼ
30年を引っ越し公演のお世話になったわけで、振り返ってみればいい
時代だったと感じているが、引っ越し公演の行く末がどのようになっ
ていくものかもまた気がかりなものがある。

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