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zoom RSS 青話§冬の旅〜ユリアン・プレガルディエン〜

<<   作成日時 : 2017/01/13 00:01   >>

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親子二代のテナー、クリストフの息子ユリアンが日本で『冬の旅』を
歌うというので紀尾井ホールに行ってきた。フォルテピアノで伴奏を
するのは、これもBCJ監督鈴木雅明の息子優人である。

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三十代前半という年齢の二人が、すばらしいリートの世界を展開して
くれた。瑞々しいテナーで歌われる『冬の旅』は、その前の『美しき
水車屋の娘』の延長線上にあるようにも感じられるが、詩の中身はよ
り厭世の度合いが高まっていく……その痛切さをユリアンは、時に見
得を切るような歌い方で聴かせていく。それは若さへの苛立ちである
ようにも感じられた。

鈴木優人が弾いたフォルテピアノは1820年のインスブルック製。音量
は出ないけれど、細かいニュアンスが聴き取れ、また鈴木優人も楽器
と特性に沿ってていねいな伴奏を聴かせてくれたが、ユリアンのやや
感情豊かな歌唱に対して冷静な伴奏ぶりだったと思う。

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客席の照明はほぼ落とされ、歌手と伴奏者だけがステージに浮かび上
がる、その舞台後方の壁上部に檜山哲彦の訳詞が映し出されたのは、
ミュラーの詩の理解を助けるありがたい試みだった。

19時5分過ぎに始まった演奏が終わったのは20時15分……ほぼ70分の
濃密な時間が過ぎていったのだ。

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