連話§ワタシの酒肴[119]いわゆる粉もん

[承前]

お好み焼き、たこ焼きの類を“粉もん”と呼ぶようになったのは、い
つ頃のことだろう。今世紀の初めに大阪を旅した時は既に粉もんの呼
称は定着していたので、もっと以前のことになるのだろう。

肉や、魚介類などが入っているとはいえ、巨大な存在感を誇示してい
るのは“粉”である……まさに澱粉質様々なのである。

そんな具と澱粉質が渾然一体となったお好み焼きが鉄板の上で焼かれ
たその上にソースや辛子マヨネーズがかけられることで、我々の食欲
中枢が刺激されるのだ。そして同時に酒欲中枢もまた否応なく刺激さ
れることになるのだ。

おまけに、眼の前には熱い鉄板が横たわっているから、当然ながらビ
ールが欲しくなるのは世の習い!

熱いところをハフハフと頬張りながら、生おビールで冷却することを
繰り返すのだが、中生1杯程度では焼け石に水で、呑めば呑んだだけ
蒸発していくので、もちろんお代わりを二度三度。

そういえば、とんとお好み焼きの店から縁遠くなってしまっているの
だが、かつて例えば夫婦二人でお好み焼きを一枚ずつ食べて、追加と
して焼きそばまで平らげられたのに、今や一人一枚が食べきれるかと
いう瀬戸際なのである。

ちなみに好みはシンプルに豚玉というやつだが、それで十分に満足す
る。もちろん“広島風”に焼きそばが挟まっているのも、当然ながら
大好きだ。
                            [続く]

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