奮話§浅草歌舞伎第二部~種之助の三番叟~

というわけで平日水曜日の観劇。平日でも浅草界隈は外国人観光客で
大賑わいである。そして浅草公会堂の客席も、空席はちらほらとしか
見かけず、上々の入りと見えたのである。

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何とも不器用な歌昇の年始挨拶に始まり、一本目のいかにも正月らし
い『操り三番叟』では、種之助の踊りに感心させられた。股間の柔ら
かさは踊り上手の証拠と思っているが、運動神経とか勘のよさなどが
合わせ技となって、いいものを見せてもらった。

二本目、双蝶々曲輪日記から『引窓』は、松也の濡髪長五郎、歌昇の
南与兵衛、米吉のお早、そして歌女之丞のお幸。浅草歌舞伎について
何度も書いていることだが、若手が教わったことを丁寧に舞台上で演
じて見せることで、観る側にしてみれば芝居の概略がつかみやすいと
いうことがあり、そういう意味では今回も大歌舞伎で観る時よりも芝
居が理解しやすい。

それは、丁寧に“なぞって”いるからで、大歌舞伎の役者は経験から
学んだ様々な工夫を取り込んでいって、だから時には客の側に受け留
める力を要求したりもするのだ。

2日に幕を開けた浅草歌舞伎も10日近くが経って、役者同士のアンサ
ンブルもまとまってきたと感じたが、中に混じったベテラン歌女之丞
がツボを押さえた芝居で舞台を引っ張り、締めていたとも感じた。

最後『京人形』は、巳之助の甚五郎、新悟の京人形の精ですっきりと
した一幕。巳之助が着々と自分の立ち位置を明確にしているようだ。

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