詰話§パリ・オペラ座バレエ~ワーグナー~

いきなり書いておくが、久々に金ドブ(金をドブに落とす)なパフォー
マンスを観てしまった。2012年に竣工したヒカリエ11階にあるシアタ
ーオーブでは初めての鑑賞。

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“ル・グラン・ガラ 2018~パリ・オペラ座バレエ団トップダンサーたち
による華麗なる宴~”と麗々しく名付けられていたが、それに惹かれ
たのではなく、ワーグナーの『ヴェーゼンドンク歌曲集』と『トリス
タンとイゾルデ』というプログラムだったからである。メンバーは以
下のとおり……

『ヴェーゼンドンク歌曲集』
ジェルマン・ルーヴェ(パリ・オペラ座バレエ団エトワール)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団エトワール)
オニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団プルミエール・ダンスーズ)

『トリスタンとイゾルデ』
マチュー・ガニオ(パリ・オペラ座バレエ団エトワール)
ドロテ・ジルベール(パリ・オペラ座バレエ団エトワール)

どちらもジョルジオ・マンチーニの振付が虚しく、何のインスピレー
ションもないことに脱力した。パリ・オペラ座バレエのダンサーとい
う素材、ワーグナーの音楽という素材……その素材を振付が台無しに
していた。

ヴェーゼンドンクは歌曲集全曲であったが、トリスタンとイゾルデを
圧縮しての音楽選びは場当たりとしか考えられない“おざなり感”が
漂っていて、この楽劇を少しでも知っている人であれば、その陳腐さ
にすぐ気がついたはずである。

ヴェーゼンドンクは照明のみで舞台装置なし。トリスタンとイゾルデ
は舞台中央前に髑髏をかたどった媚薬の杯と奥に船の帆をイメージさ
せる布が垂れていたのみ。

これで“グラン・ガラ”というには相当な無理があると思いつつ、カ
ーテンコールはパスして、さっさとエスカレーターで劇場を後にした
が、終演後のエスカレーターとエレベーターはさぞや混雑したことで
あろう。

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文句を書くばかりでは何なので、劇場から見た西新宿の高層ビル群と
明治神宮&代々木公園の森をバックにした丹下健三設計の代々木体育
館の写真を1枚。こんな風に見えるのだ。

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