顧話§今日の歴史~ローマ教皇生前退位~

2013年2月13日、ベネディクト16世辞任。

よほどの権力志向の持ち主でない限り、死ぬまで“その地位”にある
という境遇ほど難儀なものはないのではなかろうか。

職に対して忠実であろうとする人間だったらなおさらなことである。
2013年のこの日。ローマ教皇ベネディクト16世が“辞任”した。存命
中の教皇が辞任するのは598年ぶりとのことだった。

平均寿命が80歳を超えるようになってこのかた、死をもって職から解
かれる人たちの負担が増えているように感じる。細かく調べたわけで
はないから何とも言えないが、そうした境遇にある人たちの在位期間
は、20世紀それ以前と比べても、はるかに長期間に及んでいるのでは
ないだろうか。

昭和天皇の63年をはじめとして、イギリスのエリザベス女王は66年を
数える。矍鑠としてその任を務められるならともかく、いわば無理矢
理その地位に留め置かれるという状況は耐え難いものがあるだろう。

今上天皇が年齢を考えて退位するのは、自分だけのことではなく、次
の天皇の即位年齢を考えてのことであるとも聞いた。世襲制の問題は
こうしたところにも表れてきているのである。

最後に、権力と権力者にまつわる言葉を書き置くことにしようか……

権力は、それを持たない者たちを疲弊させる

付記:ローマカトリック教会において“退位”という言葉は使われず
“辞任”という表現になるとのこと。

《歴史のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック