勢話§力足~歌舞伎荒事~

力不足ではない“力足(ちからあし)”である。

歌舞伎荒事の登場人物が、両足の親指を力強く立てているポーズで、
何かいい手本はないかと探していたら、歌舞伎座ギャラリーに展示さ
れていた新幸四郎襲名の『車引』松王丸の像があったので拝借した。

↓歌舞伎座ギャラリーより
画像

このように親指を立て所作だが、元々は赤ちゃんが足の指をそっくり
返しているところから、そのエネルギーを表現するための手段とする
ようになったと聞いたことがあるのだが。

寄り目で見得をする(切る)成田屋の“睨み”もまた、ギリギリと力の
入った様を表しているように、昔の人たちはエネルギーの表出する様
を歌舞伎の所作に積極的に取り入れていったのである。

歌舞伎を観ていても、まだまだ気づくところと気づかないところがあ
って、そこが永遠の初心者たる所以なのだけれど、力足などは、比較
的観始めた早い時期から気づいていた所作の一つだった。

でまあ、真似したら力足ができてしまった……人によっては足が攣る
ようだが、それほど難しいことではないと個人的には思うのである。

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