甦話§記憶の澱

忘れっぽくなったとか、思い出せないとか、考えてみれば60年以上も
生きてきたのだから、記憶の蓄積はいかばかりかと我が身を慰めてい
るところ。

ここまで来てしまったら、もう脳というハードディスクやメモリーの
データをクリーンアップして、きちんと整理してなどということは、
もはや不可能なことでしかない。

記憶の池に様々な断片が脈絡もなく沈んでいって、濁り水の中で層を
為していく……それらを掬い上げて中身を改めようにも、手でつまん
だらぬるぬるぼろぼろとバラバラになってしまうことだろう。

だから、新しい記憶ほどデリケートだったりして、逆に底近くにある
記憶のほうが安定した状態として残っているのではないのかろうか。

いずれにしても、記憶のメカニズムを上のようないい加減な発想で考
えることこそがナンセンスで、残念ながら今のあるがままを認識して
それを維持管理して天国まで持っていくしかないということである。

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