漂話§旅は徒然[11]ブレンナー峠~中~

[承前]

ブレンナー峠に向かうアウトバーンのオーストリア側最後のインター
チェンジを出てほんの少し走れば、あっという間にイタリア国境を越
える……我がブレンナー峠訪問は、こうしてあっけなく実現した。

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モーツァルトやゲーテが行き来した、そんな往時のよすがなど一片も
見当たらず、くすんだ駅舎の壁面にドイツ語の“ブレンナー”とイタ
リア語の“ブレンネロ”が、そうであると語っているだけである。

↓上がオーストリア方向、下がイタリア方向
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駅構内に入ると、貨物車両が延々と連なっているのが見て取れ、南北
ヨーロッパの要衝であることが理解できる。アウトバーンからも長く
連なる貨物列車が走っているのが見えたが、それほどに物流の移動が
盛んということなのだ。

駅舎からオーストリア方向に歩くと、10年ちょっと前にオープンした
アウトレットモールが建っている。ブレンナー・アウトバーンが開通
したのは1970年代初めのことで、ブレンナー峠は単なる通過地点とな
って、おそらくはけっこうな寂れ具合だったのではと想像できる。

それで、アウトバーンを走る車を呼び寄せようとアウトレットモール
が建てられたのは実にわかりやすいことで、それが証拠に駐車スペー
スには雑多なナンバーの車で賑わいを見せていたが、峠の起死回生と
なってくれているのだろうか。

↓今回借りたBMWの雄姿
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旅行の前、酒呑み話にブレンナーに行くと話したら「何もありません
けどね」と言われたが、確かにそのとおりで、微妙にうらぶれた場末
感の中を、インスブルックに戻ることにした……滞在したのは10分。

↓ブレンナーを後にしたのは10時50分。駅舎の時計は……
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そして、今回の旅の滞在最終日にミュンヘンの書店で買ってしまった
のがドイツ語版『イタリア紀行』である。

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いくら28オイロが15オイロと半額近くにディスカウントされたからと
いって、読めないドイツ語の本を衝動買いするほうが悪い……日本語
訳と並べて読んでみよう。
                            [続く]

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