施話§文化貢献なる採算度外視

歌舞伎名題役者市川笑野のツイートが3万件以上もリツイート拡散さ
れた。
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日本を代表する化粧品メーカー資生堂が、舞台用化粧品の製造をやめ
てしまったという切実な内容で、これが各所で話題になった結果、資
生堂は3日で前言撤回。製造を再開することになったのである。

ちょっと調べてみると業績は好調のようで、それではなぜ?と思うが
このところ、ホテルに卸しているアメニティ化粧品の製造をやめたり
していて、舞台用化粧品の製造をやめるのも、非採算部門整理縮小の
一環と思われるが、それは安易にすぎないか。

資生堂といえば、文化貢献に積極的な企業として知られていて、それ
が企業の価値を高めていると内部的にも浸透していると思っていた。

だが、意外にもあっさりと製造終了を決めてしまうと、そうした企業
貢献に関して淡泊になってしまったのかと考えてしまう。

どんな企業にも非採算部門は存在していて、できれば切り捨ててとい
う思いは強いのだろうが、そうした部門の中には金銭的利益が目的で
ない側面を持った性格の製品が存在していて、いわば採算度外視でユ
ーザーに提供している物があるのだ。

今回の舞台化粧品のように、歌舞伎役者が重宝しているということが
広まることで、資生堂の化粧品の質が保証される大きな役割を果たし
てくれるのである。そうしたことが有形無形のイメージアップとして
金銭とは異なる計算できない利益をもたらすのではないのだろうか。

同じ銀座に立地する歌舞伎座と資生堂は、まんざら浅からぬ縁もある
はずで、そうした様々な要因が重なることで、今回の騒動もあっとい
う間に解決したのだと思われる……少なくとも資生堂にとってのイメ
ージダウンは辛うじて避けられたと思われる。

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