週話§土曜諸相~うまい米~

先日、テレビで魚沼を中心に越後平野を取り上げていた。そこの主役
は言うまでもなく“米”である。土地の人たちは、米の味に誇りを抱
いて生きているのだ。

それで思い出したのは、尾瀬の山小屋でアルバイトしていた時のこと
だった。1976年のことだったと思うが、バイト仲間に新潟から来てい
た人間がいて、何かの話の中で「うちで収穫した米を送りますよ」と
言って、その秋に本当に下宿に5キロほどの白米が届いたのだった。

「うちの田んぼは別に銘柄米とか、そんなもんじゃないですよ」とは
言っていたが、実際に炊いてみると、これが恐るべきうまさで、炊き
あがりの米は艶々と光り輝き、口に放り込んでみれば、もちもちとし
た食感に甘さが加わり、おかずなど要らないということを身をもって
実感したのである。

以来、あの時ほどうまい米を口にしたことは……ない。

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