欧話§ヨーロッパの豊かさ

オーストリアやドイツばかりを旅行しているわけだが、旅行するたび
に、彼の国の“本当の豊かさ”を思い知らされる。

それは金銭的な意味での豊かさでなく、常に浮ついていなかったり、
にせもの的なるものがないという、そんな意味合いだと思うのだ。

これは自分たちを卑下しているわけではないが、日本の日常のありよ
うとは、決定的に質が違っているような気がしている。

何度か彼の国のお宅を拝見する機会があった時、それぞれのお宅が、
特別なお金をかけることなく家の内外の設えを他人様に見せられるよ
うにと心がけているのだった。

翻って日本の少なからぬお宅が……客の訪問があっても、物が片付け
られていなかったり、洗濯物が部屋干しされていたりと、そのままの
生活を見せてしまうような、ある意味で気遣いのなさを露呈していた
りするのだ。

そして、日本ではそこそこに裕福な家であっても、設えに首を傾げる
ような有様だったりして、結局のところ飾りつけに関しての思想性は
皆無なのであろう。

会社生活においても、週40時間勤務が広く当たり前に守られていて、
日本のような長時間残業などは、ほとんど存在していない。それでも
彼の国では人並み生活が享受できるのだ。

翻って日本では、それだけ長時間働いても、会社勤めの人たちが豊か
に生活していると思う人がどれほどいるものか……比較しても意味の
ないことだと思うことは少なくないが、何かちぐはぐな生活が蔓延し
ているようだと、21世紀になっても前世紀との変わらなさには溜息が
出そうになる。

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