愉話§呑藝春秋[59]酔っぱらわない・・・・・・

[承前]

ろれつが回らなくなるほどに酔っぱらった最後がいつのことだったか
……ひょっとしたら五十代に入った頃にはそんな感じだったのだろう
か。

そりゃあ今でも、ちょっとは気持ちよくご機嫌になって“あれっ、昨
日の夜は何時に寝たのだったかな”などと、ごくたまに記憶の怪しい
こともあるが、たいていは二日酔いなど皆無で爽やかに目覚める日々
である。

いつぞやも書いたが、酔っぱらうにはそれ相応の体力が必要で、今は
残念ながら、酔っぱらう体力も失われてしまったということなのだ。

そうなると“酒を呑む”という意味は何ぞやという根源的な問いかけ
をしたくなるが、どうやら酒への執着心が少しく薄れていることを自
覚しつつあるような気がしている。それが何よりの証拠には、週三日
励行しているお休肝日を殊勝に過ごし、酒に対する未練など見当たら
ない自分がいる。

週一日のお休肝日を始めたのは10年くらい前だったかと記憶している
が、その始め頃は酒を抜く日を設定するなど考えられず、気もそぞろ
状態でお休肝日の夕食を食べていたのだった。

それが今は、自分自身の性格もあるとは思うが、週三日という決め事
を苦もなくやっているが、自分の意志とは別にして、多分に酒に対す
る執着心が希薄になったがゆえの軽々週三日ということであろうか。
                            [続く]

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