徨話§ベルリンとアルプス[6]停電は唐突に

[承前]

ベルリン・ドイツ・オペラ『マノン・レスコー』からホテルに戻った
のは23時前。シャワーを浴びて軽く夜食でもと準備にとりかかった。

キッチンにあるのは電子レンジ、湯沸かしポット、それにネスプレッ
ソのコーヒーメーカーである。ビールを呑みつつ何かつまんで、後は
軽く雑炊でもとポットに水を入れ、コンセントを差し込んだ刹那……
ブッ!
↓暗闇の中で撮影した一枚(嘘まみれ)
DOB - コピー.jpg
……という音とともに部屋の電気がすべて消えてしまった。どうやら
ブレーカーが落ちてしまったようだ。パニックになりつつも、まずは
iPod touchを照明代わりにして、荷物の中から懐中電灯を取り出し、
同居人がホテルのマニュアルブックをめくって緊急対応の電話番号を
探し出した。このホテルは22時過ぎるとレセプションが引き上げてし
まうのだ。

それで、緊急対応に電話をするとスタッフが出たので「部屋のブレー
カーが落ちてにっちもさっちもいかない」旨を伝えると「速やかに伺
います」と返事があって、待つこと30分余。

やって来たのは、背の高い屈強なドイツ男子。フレーカーの場所を探
しながら「けっこうよくあることなんだよね」とか言いつつ、目的の
場所を開けると、速やかにブレーカーを復旧させて爽やかに去ってい
った。

これはもう同居人が緊急連絡先を見つけてくれたことに尽きる。そこ
に電話して事情を(英語で)説明したのは自分だが、冷静さに関しては
同居人のほうが一枚も二枚も上手である。

かくしてベルリン初日の大騒動は無事に解決し、何とかビールにもあ
りつけて夜は更けていくのであった。

翌日は早々にレセプションに赴いて前夜の顛末を説明した。先方の対
処は、湯沸かしポットを交換したという……何とも微妙に意味不明な
ものであった。
                            [続く]

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