軋話§身体が固くて固くて

身体が固い……老人だからそんなものだといえばそのとおりでしかな
いけれど、固いうえにバランスまで悪くなってしまっていては、どう
にもこうにもである。

ちょっと――といっても10年は前になるか――前だったら、靴下をは
くのに、立ったままでさっさとはけたのが、昨今ははけたりはけなか
ったり、その日のコンディションによってしまう。

はけないなと思ったら、壁などに体を預ける。それならいっそのこと
座ってはけばいいのにと思わないでもないが、人間どこまでも横着に
できているのだ。

子どもの頃に身体がそこそこ柔かいのは当然といえば当然のことで、
中学生のあたりでも、前屈すれば手の平が床にべったりとついたし、
床に腰を下ろして手を前に伸ばせば、膝のあたりに顔をつけることも
できた。

それが気がつけば、関節はもはやどうにもならないほど固まってしま
っている。そうなるまで放置していたのは我が身の不徳でしかない。

そうして、人間の可動部分を滑らかに動かしていた油分が徐々に徐々
に尽きていき、不器用な動きの老人になってしまっていくのだろう。

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