織話§ウェールズQのベートーヴェン[1]

ウェールズ弦楽四重奏団がベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏を
始めるというので、第1回を聴いてきた。場所は第一生命ホール。
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ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲 第6番 B-Dur Op.18-6

**********************休憩**********************

弦楽四重奏曲 第13番 B-Dur Op.130/133「大フーガ付」

ウェールズQの“芸風”は繊細かつ緻密ということと、日本人のグル
ープとしては考え抜いた解釈に加えて、様々な仕掛けをめぐらしてい
るので、毎回どんな演奏をしてくれるものか楽しみにしているのだ。

プログラムは、ベートーヴェン最初期から一曲と、休憩後は超大作の
13番で終楽章にオリジナルどおり大フーガを持ってきた演奏である。

2曲とも、彼ららしい持ち味の演奏が展開されたが、残念ながら13番
については、彼らのデリカシーがひ弱な印象を抱いてしまうことにな
ってしまったようだ。

もう少し骨太で肉厚な演奏であってもよかったと感じるが、特に第1
ヴァイオリン﨑谷直人の音色が細すぎた。13番の第2楽章プレストの
音楽の綾は描かれたけれど、ずいぶんあっさりとした和風出汁の味わ
いで、ちょっと拍子抜け。もっとエッジを立てて鋭く効かせてほしか
った。

というわけで終楽章の大フーガも、彼らの美学とベートーヴェンの音
楽が、もう一つ噛み合わないままだったのは残念。どこか、なりふり
構わず突き抜けた演奏も時には必要だと思ったのである。

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