変話§水始涸~七十二候~秋分

秋分の末候“水始涸(みずはじめてかる)”である。

尾瀬は“水の世界”であることを、今年二度の尾瀬行で改めて確認を
することができた。

5月と9月に行ったからだと思うが、5月は雪解け水が尾瀬ヶ原へと
流れ込んでいるおかげで、湿原を流れる川がみんな満々と水を湛えて
いて、時には水芭蕉が水中花状態になってしまっているのも見かけた
りしたのだ。

そんな湿原も、9月になると川の流れにも元気がなくなって、水芭蕉
の大群落で賑わった下の大堀川の絶景ポイントも、すっかり見る影が
なくなってしまっていて、かつての栄華は忍ぶべくもなかった。

我々はこうした風景を見慣れていて、日本の湿潤気候に馴染みきって
しまっているが、最近は外国から尾瀬を訪れる人も増えていて、9月
には中国からやって来た独り旅の青年とすれ違いがてら、短い会話を
交わし、簡単なインフォメーションを提供させてもらったのである。

気がつけば10月……もう2か月もすれば、尾瀬は雪の下の存在となっ
て、せっせと膨大な水を貯え始めるのだ。

《七十二候のトピックス一覧》

この記事へのコメント