決話§歴史は繰り返す~生徒会長選挙~
通っていた高校の生徒会執行部の任期は、10月から翌年の9月という
ものだった。それゆえに、生徒会長は2年生が務めることになってい
たのである。
そしてそこでは、2年生対3年生の対立構図が毎年のように繰り返さ
れるのだ。
2年生の生徒会長候補に向かって3年生が論戦を仕掛けるのである。
それは“熾烈”なもので、まあはっきり言えば3年生が2年生を潰し
にかかる類と言えるだろう。
3年生が攻撃し、2年生が受けて立つ。候補は一人に絞っているから
信任投票が行われるわけで、当然ながら3年生は不信任、2年生は信
任で対抗する。だが、問題は1年生である。
入学して半年の1年生は、そんな論戦を前にして、ただ単に傍観する
ことしかできず、上級生のやり合いを眺めることしかできないのだ。
そして、新生徒会長が信任を受けるには1年生の投票動向が“鍵”と
なる。結果はというと、3年生の勢いに気圧されてしまった1年生の
多くが不信任投票をするから、信任は当然ながら頓挫することになっ
てしまう。
この信任投票が何度か繰り返され、どこかのタイミングで生徒会長が
信任されるのだが、それが恒例の揉め事ということなのだ。
そうやって3年生に叩かれた2年生もまた、一年の後に行われる生徒
会長選挙において、一年後輩の候補を叩くべく手ぐすね引くという、
今から思っても、不毛なことを懲りもせずに繰り返すのである。
《日常のトピックス一覧》
ものだった。それゆえに、生徒会長は2年生が務めることになってい
たのである。
そしてそこでは、2年生対3年生の対立構図が毎年のように繰り返さ
れるのだ。
2年生の生徒会長候補に向かって3年生が論戦を仕掛けるのである。
それは“熾烈”なもので、まあはっきり言えば3年生が2年生を潰し
にかかる類と言えるだろう。
3年生が攻撃し、2年生が受けて立つ。候補は一人に絞っているから
信任投票が行われるわけで、当然ながら3年生は不信任、2年生は信
任で対抗する。だが、問題は1年生である。
入学して半年の1年生は、そんな論戦を前にして、ただ単に傍観する
ことしかできず、上級生のやり合いを眺めることしかできないのだ。
そして、新生徒会長が信任を受けるには1年生の投票動向が“鍵”と
なる。結果はというと、3年生の勢いに気圧されてしまった1年生の
多くが不信任投票をするから、信任は当然ながら頓挫することになっ
てしまう。
この信任投票が何度か繰り返され、どこかのタイミングで生徒会長が
信任されるのだが、それが恒例の揉め事ということなのだ。
そうやって3年生に叩かれた2年生もまた、一年の後に行われる生徒
会長選挙において、一年後輩の候補を叩くべく手ぐすね引くという、
今から思っても、不毛なことを懲りもせずに繰り返すのである。
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