望話§尾瀬の視野~何を見ていたのかな~

30年近いブランクの末、4年前から尾瀬行を再開したわけだが、それ
にしても若い頃は、尾瀬の何を見ていたのかと思うことばかり。

アルバイトに明け暮れていた大学4年間は、ひたすら目的地に向かう
ことばかり考えていて、立ち止まってゆっくりあたりを見回したりな
どと、特に尾瀬ヶ原ではついぞしたことなどはなかった。

休憩がてら5分や10分立ち止まっても、先々に何か影響などあろうは
ずはないのに、なぜか先を急いでばかりいたような気がする。それに
気がついたのは、今年5月の尾瀬行でのことである。
画像

写真は、鳩待峠から歩くこと2kmほどのところにあるテンマ沢湿原の
水芭蕉群落である。尾瀬ヶ原まで行かずとも、これだけの水芭蕉を愛
でることができるのだが、大学時代の水芭蕉シーズンは、金曜夜発の
夜行で土日の山小屋手伝いに行くのに、何度も何度も通っていたのだ
が、まったく水芭蕉の記憶がない。

こうして年齢を重ねたことで、少しは物を見る目が変わったとでも言
えばいいのかどうか……やはり時間的余裕のようなものが視野を広げ
たのは間違いなさそうだ。

いつまで尾瀬行が続けられるかどうか、まだわからないことだが、と
にかくゆっくりとした足取りでもいいので、尾瀬ヶ原から尾瀬沼へと
歩いて行ければ、それはもう本当に僥倖なことだと、パソコンに収録
した写真類を眺めては様々な思いにふけるのである。

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