愉話§呑藝春秋[64]たまに泡が呑みたくて

[承前]

今、シャンパンは値段が高くて手が出ない。20年以上前には、2000円
ちょっと出せば、安売り酒屋でちゃんとしたシャンパンを買うことも
できたが、今はもうその倍は出さなくては買えなくなってしまった。

シャンパンの木目細かい泡は魅力的だが、こればかりは如何ともしが
たく、代替物を探すことになる。条件は1本1000円から2000円まで、
泡がしっかりと出てくれて、それなりに辛口ならということである。

というわけで先週、久々に1本買ってみた……1500円也のイタリア産
スプマンテ。瓶もしっかりしているので、悪いことはなかろうと適当
に選んだ。

ちょっと前だったら1本全部を空けてもケロリンとしていたのだが、
もうそのあたりは自重して半分、日本酒なら二合程度と決めてコルク
栓を抜いた。

味は、そこそこ辛口で悪くはない。だが残念ながら泡が弱い。グラス
に注いだ時は一瞬だけ泡が立ったけれど、その後はさっぱりである。

そのあたりが安い発泡ワインの泣き所であろう。これが、値段も倍以
上するシャンパンであれば、グラスの底から絶えず泡が湧いてきて、
見た目も気持ちいいのだが。

やはりというか、そんな価格帯で自分が望むような泡立ち良好の発泡
ワインを見つけるのは大変なことなのだ。
                            [続く]

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