響話§ヤルヴィが指揮するシューマン

先週の土曜日、オペラシティでパーヴォ・ヤルヴィ指揮、ドイツ・カ
ンマーフィル・ブレーメンのシューマンを聴いた。マンフレッド序曲
が冒頭に、第2交響曲と休憩後に第3交響曲『ライン』が。

なんという刺激的な演奏だろうと、演奏を聴きながら久々にアドレナ
リンが大量に体内を巡るというのを感じた。

まず、マンフレッド冒頭の3つの音の凛とした提示に驚かされ、そこ
から巻き起こる音楽への期待が、次々に眼の前に実現していく様。総
勢50名とはとても思えない音量にも驚かされるのだ。

実演で初めて聴く2番のおもしろさ。それは、ヤルヴィとオーケスト
ラの意志が完全に合致した精華でもある。一番の聴き物は2楽章の快
速スケルツォだが、それも管楽器の下降音型にブレーキをかけて急激
なテンポダウンを試みたり、指揮者の指示に打てば響くような反応を
見せるオケのおかげで自在なテンポとダイナミックレンジが奇跡のよ
うに実現したのだった。

休憩後のライン交響曲は、2番ほどに尖がった演奏ではなかったが、
いつも聴いているサヴァリッシュ&シュターツカペレ・ドレスデンの
録音とは違って、主旋律ではない楽器が浮かび上がってきたりした。
残念ながら感じ取れなかったが、同居人は緩叙楽章の暗さに背筋が寒
くなったのだという。

ところでと自分自身を考えてみたのだが、古典派の交響曲からシュー
ベルトを何曲か聴きはするがそこからブラームス、ドヴォルザーク、
チャイコフスキーへと一気に飛んでしまう。個人的にはシューマンか
らブルックナー、マーラーといったあたりを完全にネグり続けてしま
っていたのだ。

ただ、交響曲好きという人達も、ブルックナーやマーラーにかまけて
いて、ことさらシューマンを集中して聴いていただろうかと思ったり
もしている。今年がたまたま生誕200年ということもあって、まと
まってシューマンを聴く機会がやってきたが、これまでシューマンの
交響曲に対する自らの冷淡な態度を改めて、もっときちんと聴こうと
猛省したのである。

アンコールにはブラームスのハンガリー舞曲5番とシベリウスの悲し
きワルツ……シベリウスではピアノ7つくらいという、極限の極限ま
で音量を落としてのスリリングな音楽を聴かせてくれた。

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