湿話§尾瀬~東電所有権の行方~

今回の東電原発の事故処理のために、東京電力が資産の売却を進めて
いるという。その中に尾瀬国立公園の1万6000ヘクタールに及ぶ群馬
県側の土地も含まれているらしい。

東電が尾瀬の水利権を放棄したのは1996年のこと。それよりはるか以
前に事実上断念していたとはいえ、尾瀬ヶ原を水没させて巨大ダムを
建造するという計画もあったのだ。

尾瀬は国立公園の特別保護地域に加えて特別天然記念物であるという
そういう保護状況にありながら、東電が土地所有していたという、相
当に矛盾した中に尾瀬そのものが存在していたのである。

足繁く尾瀬に足を運んでいた1970年代後半、まだまだ東電は尾瀬のダ
ム化を諦めてはいなかった。その方針に変化が生じたのは、原子力発
電が軌道に乗って以降のことだろうということは想像できる。

そうしている間にも、所有者たる東京電力は登山客のために木道の敷
設やら交換といった整備事業は継続していた。今も継続中であるが、
この先の状況がどうなるものか、かなり不透明になったと言わざるを
得ない。

東電は尾瀬の土地を国に売却したいようだが、次善の策としてナショ
ナルトラストとして再出発する可能性もありはしないだろうかと考え
るのである。数千人単位では無理だろうが、十万人という単位になれ
ば十分に可能性はあるのではなかろうか。

もちろん、継続すべき整備事業なども引き継がなくてはならず、土地
取得だけで事足れりという訳でないのはもちろんのことである。

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