拘話§『ピアノマニア』という映画

一昨日の日曜日に新宿で『ピアノマニア』という映画を見た。伊勢丹
の向かい、以前はATGの劇場があった場所のシネマート新宿。

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ウィーン在住でシュタインウェイの調律師シュテファン・クニュップ
ファーにスポットライトをあててのドキュメンタリーは、メインスト
ーリーをバッハの『フーガの技法』を録音するピエール=ローラン・
エマールとのやり取りに費やしたのである。

そのことがよかったというのは、一人のピアニストとの仕事を撮影す
ることで、クニュップフアーの仕事ぶりを集中して把握することがで
きたということだが、これが、映画にも登場したブレンデルやフェル
ナーといったピアニストとの関わりも同列に撮影していったら総花的
で中途半端な出来の映画になってしまっただろう。

映像も美しく、音声も過剰な音量にならなかったし、調律によってピ
アノのアコースティックが変化する様子も大まかながら耳で捉えるこ
とはできた。これ以上の音色などの変化を知りたいと思っても、多く
は密室の作業なので、これだけでも知り得たことは貴重だといえる。

その他にも興味深い映像があって、何より驚いたのはウィーン・コン
ツェルトハウスに置かれているシュタインウェイのコンサートグラン
ドが数台というもの。間違いなくベーゼンドルファーも同じくらいの
台数はあるだろうから、それだけでも度肝を抜かれたのだった。

ただそれらのピアノの所有形態がどのようなものか……ホール所有な
のか、ピアノ会社が“貸与”しているということなのか。

なお、2月には大阪と愛知で。3月には静岡の2か所で上映されるこ
とになっている。静岡だがピアノ生産地の浜松ではないのが不思議。

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