雅話§百人一首考[99]~ひともおし~

[承前]

後鳥羽院(ごとばいん)

人も惜し 人も恨めし あぢきなく
世を思ふゆゑに 物思ふ身は


鎌倉幕府が成立した時の天皇である。壇ノ浦の戦いで海に消えた安徳
天皇と2年ほど在位期間が重なっているという変則的な存在である。
そんな御世を眺めれば、厭世的になるのもやむを得ず、こんな歌を詠
むのも素直に納得できてしまう。

鎌倉幕府と争うべく承久の乱を起こしたものの、あえなく敗退した結
果として隠岐の島に流され、18年の後に逝去した……あまりという以
上に幸福な生涯とは言えなかったようである。
                            [続く]

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