古話§マテウス・メリアンの都市図[1]

マテウス・メリアン(Matthäus Merian)は16世紀末、スイスのバーゼル
に生まれ、17世紀半ばに没した銅版画家である。フランクフルトに工
房を開設し、おびただしいヨーロッパの都市図を作成したのだった。

そんなメリアンの都市図を集めるようになって、ちょうど30年が過ぎ
た。おぼろげに彼の存在を知ったのは1970年代だったと思うが、元々
地図好きだったので、これはおもしろいものがあると興味を持ったの
だと記憶している。

最初に買った一枚は、1987年のミュンヘン滞在の時にアンチック版画
の店で見つけたミュンヘンの鳥瞰図で、下の写真のもの。

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たぶんおそらく、1970年代に見て記憶の奥底に留まっていたのがこの
ミュンヘンの都市図だったのかもしれない。それゆえ、店で見かけて
即座に買おうとしたのだと思われる。

というわけで後生大事に飛行機に乗せて日本に持ち帰ったのだった。
それまで居間の壁に掛けるようなあれやこれやはなかったが、版画の
類だったら掛けてみたいとは考えていた。それに油絵の類を掛けると
したら、さすがに大仰と感じられ、自分たちの趣味とは違っているよ
うに感じたのだ。

そうして、この先々も旅先でメリアンを見かけたら買って飾ろうと決
めた。買うにあたっては“訪問したことのある街の都市図”に限ると
いう縛りをしたのは後々の話で、1994年に買った2枚目はドイツ西部
の今だ未訪問都市フライブルク鳥瞰図だった。

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なぜフライブルクを買ったのかというと、15世紀に創立されたフライ
ブルク大学をドイツ最古だと間違って思い込んでのことだった。ちな
みにドイツでの最古は14世紀後半に設立されたハイデルベルク大学。

そんなフライブルク以降は、ほぼ数年に1枚あるいは2枚と買い求め
て、所蔵しているのは6枚を数える。そんなメリアンについて、少し
ばかりの連載でまとめてみようと思う。
                            [続く]

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