テーマ:演劇

愉話§納涼歌舞伎~第一部、第二部、第三部~

というわけで、先週は納涼歌舞伎週間であった。火曜日に第一部、第 二部を続けて、木曜日に第三部を観てきた。以下簡単にまとめおく。 【第一部】 『刺青奇偶(いれずみちょうはん)』は中車の半太郎、七之助のお仲、 それに染五郎の鮫の政五郎である。2008年に勘三郎、玉三郎、仁左衛 門で観ていたが完全に筋を取り違えていた……頼り…
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御話§四月大歌舞伎夜の部~吉右衛門~

四月大歌舞伎夜の部を観てきた……16時30分開演、20時30分終演と、 ちょうど4時間の見ごたえある舞台。 おめあてはもちろん、吉右衛門が浮世又平を務める『傾城反魂香』の 一幕。これが、脇を固める役者との見事なアンサンブルを堪能した。 まずは吉右衛門の又平。花道の出から、すっと力が抜けてどこにも無 理のない舞台は、…
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板話§壽初春大歌舞伎昼の部~沼津~

吉右衛門と歌六の『沼津』が観たかった正月の歌舞伎座公演である。 一本目は真山青果の台詞劇『将軍江戸を去る』で、染五郎が徳川慶喜 を、愛之助が山岡鉄太郎。実録物の難しさをしみじみと思う。 二本目『大津絵道成寺』は愛之助が5役早替わりという肩の凝らない 舞踊の一幕。 そしてお目当ての『沼津』は、派手なしどころのまっ…
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走話§十二月大歌舞伎第二部~勘九郎~

12月の歌舞伎座は三部制公演だった。客入りを考えての興行なのだろ う。観に行ったのは先週火曜日の第二部。平日ということもあって、 3階席の入りは半分を超えたくらいか……師走ゆえ無理もないが。 それに大歌舞伎と銘打ってはいるが、大歌舞伎の役者と言えるのは、 玉三郎くらいなもので、かなり無理があるといえばそのとおり。 …
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週話§土曜些事~メニューを朗読して~

今日はフランスの舞台女優サラ・ベルナールの誕生日である。1844年 に生まれているから172年前のことである。 名優であったということ以外に知っていることといえば、レストラン でメニューを“朗読”して、その場にいた人たちを感動させたという 有名なエピソードがあった。 真偽のほどはわからないが、こうした芸談は宝の山のごと…
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播話§秀山祭九月大歌舞伎夜の部

今日は秀山祭夜の部を観てくる。出し物は『妹背山婦女庭訓』“吉野 川”に始まり『らくだ』と『元禄花見踊』の三本立て。 お目当ては吉野川だが、2時間になろうとする大作なうえに、粗筋に 辛いものがあるので、さてどうなることかと。吉野川さえ終われば、 あとは気楽な『らくだ』と踊りである。 二代目吉右衛門も気がつけば72歳に…
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繭話§四谷怪談~コクーン歌舞伎~

シアターコクーンで『四谷怪談』は2回目。前回は10年前で、北番と 南番という2バージョンを観ている。演出は今回も串田和美である。 中村扇雀がお岩と佐藤与茂七を、中村獅童が民谷伊右衛門を務めるが 東京バレエ団で踊っていた首藤康之が小汐田又之丞役を務めるという どんな舞台になるだろうかという興味もあってのこと。 平日1…
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悼話§ピーター・シェーファーさん(作家)

モーツァルトとサリエリの葛藤を戯曲にした『アマデウス』は優れた 作品だった。これは、まず最初に演劇で観て、次に映画でという順序 だった。 演劇は江守徹がモーツァルトを、松本幸四郎がサリエリを演じたもの で、サンシャイン劇場での公演。もちろん十分におもしろいものだっ たが、迫力は圧倒的に映画のほうに軍配を上げることに躊躇しな…
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悼話§蜷川幸雄さん(演出家・役者)

役者としての蜷川幸雄をテレビドラマで何回か見かけたことがある。 1960年代後半で、ちょっと癖のあるキャラクターだったこともあって 記憶に残っているのだ。 それからほどなく役者から演出家に転向したと聞き“もったいない” と思ったが、その後の仕事ぶりは言うまでもない。それで、彼が演出 した舞台をどれほど観ているかといったら、…
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再話§アンコールの夜~「朗読の夜」#8~

ちょっと縁あって“KAKUTA”という小劇団系のお芝居を観てきた…… 先週火曜日の13時開演で、錦糸町からちょっと歩いてスカイツリーが 間近に見えるすみだぱーくスタジオ倉という小さな劇場である。 一連の公演は『男を読む。』『女を読む。』『猫を読む。』という、 それぞれ2時間ほどのユニットになっていて、この日に観たのは『男…
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雅話§百人一首考[93]~よのなかは~

[承前] 鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん) 世の中は 常にもがもな 渚こぐ あまの小舟の 綱手かなしも 鎌倉の鶴岡八幡宮で公暁によって殺された源実朝のことである。彼が 殺害されたことで、鎌倉幕府の源氏将軍は途絶えることとなった。 もう43年も前のこと、予備校通いするのに東京で暮らし始めた年の秋 に『実朝出…
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板話§十二月大歌舞伎夜の部~妹背山~

十一月顔見世はお休みしたので、2か月ぶりの歌舞伎座は夜の部一本 勝負となって『妹背山婦女庭訓』の通しである。定年退職このかた、 平日の歌舞伎座通いはチケットが取りやすいというメリットがある。 今回の通しは最初に『杉酒屋』だが、東京で上演されたのは実に半世 紀ぶりという舞台。それから『道行恋苧環』と『三笠山御殿』という …
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悼話§加藤治子さん(女優)

加藤治子を初めて見たのは、1960年代半ばにTBSテレビが放映した ドラマ『七人の孫』だった。その当時加藤治子は四十代前半だったと 思うが、堂に入った母親役だったと微かに記憶している。 テレビドラマの出演歴を俯瞰すると、このドラマにもあのドラマにも 出演していたのかと驚かされた。 彼女の物腰からはうかがい知ることはでき…
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秋話§芸術祭十月大歌舞伎夜の部・・・

十月大歌舞伎夜の部を観てきた。『阿古屋』と『髪結新三』の2本。 玉三郎が、この先『阿古屋』をどれくらい務めるものか。本人次第の ことであるにしても、あれだけの大きな役だから、一世一代が近づき つつあると思われる。 話はさんざん聞いていたものの、何しろ初めての阿古屋で、どのよう な舞台なのか興味は大きかった。 …
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藝話§十月大歌舞伎夜の部へ~阿古屋~

今日は十月大歌舞伎夜の部に行ってくる。出し物は、すっきり2本。 玉三郎の『阿古屋』と、二世尾上松緑追善狂言『髪結新三』で、新三 を務めるのは四代目。 まじめに歌舞伎を観始めて10年ちょっとだが『阿古屋』を観るのは初 めてだったりする。筋を読むと、何ともな話だなあと思っていて、実 はあまり気が進まなかったりしている。 …
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悼話§熊倉一雄さん(役者)

ラジオやテレビから流れてくる熊倉一雄の声を聞き続けて50年以上に もなっていたと、指を折って数える暇もあらばこその長い長い付き合 いだったのだなと考えていた。 初めて彼の声を聞いたという明確な記憶は、NHK『ものしり博士』 という番組のケペル先生で「なんでも考えかんでも知って、なんでも かんでもやってみよう」という冒頭の決…
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紀話§十月大歌舞伎昼の部~二世松緑追善~

芸術祭十月大歌舞伎は二世尾上松緑二十七回忌追善ということで、彼 が得意とした演目が昼夜かかるというもの。 昼の部は4演目『音羽嶽だんまり』『矢の根』『一條大蔵譚』『人情 噺文七元結』という盛り沢山で、そのうち、矢の根と文七が追善狂言 である。 若手6人による“だんまり”は、開口一番の肩慣らしで『矢の根』か ら本番…
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楽話§八月納涼歌舞伎第一部~棒しばり~

平日9時前に家を出た。乗った電車はまだまだ通勤客でいっぱい…… まだまだ何がなし罪悪感を抱いた自分がいたりするのはしかたなく、 そんな中にも解放感も少しあって、11時開演の歌舞伎座へ向かった。 デパ地下で毎度おなじみのおにぎりを買えば、ちょうど開場したばか りの歌舞伎座に到着。 第一部の演目は『おちくぼ物語』と『棒…
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楽話§八月納涼歌舞伎第三部

開幕して3日目の納涼歌舞伎第三部に行ってきた。2本立ての演目は “十世坂東三津五郎に捧ぐ”と銘打たれた『芋堀長者』と『祇園恋づ くし』である。ちなみに松竹創業120周年。 毎年のことながら肩の凝らない演目で、疲れることなく楽しませてく れるのはありがたい。客席も通常月の大歌舞伎とは違う気軽な雰囲気 が漂っているようだっ…
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勢話§笑う門には福来たる~新橋演舞場~

日曜日、新橋演舞場の『笑う門には福来たる~女興行師吉本せい~』 を観てきた。 吉本興業を起こした吉本せいを“松竹新喜劇”所縁の藤山直美が演じ るというのもまた企画である。チラシにはもちろん“協力吉本興業” あって、これもまた興味深いものがあったりする。 でまあ“実録物”であるから喜劇味は薄く、東京のお客さんにはつか…
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板話§八月納涼歌舞伎第三部~乳房榎~

雲行きが怪しく時折雨が降る土曜日の午後、歌舞伎座で納涼歌舞伎の 第三部を観てきた。終演が21時半近かったので我が家からは車での往 復となった。 一本目『勢獅子』は、やはり三津五郎の踊りに尽きる。派手な動きな どなく、最小限のさばきで体があるべきところに落ち着く。若い鳶を 務めた国生や虎之介といった十代の連中が、三津五郎…
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週話§土曜日乗~納涼歌舞伎第三部~

納涼歌舞伎と銘打ってはいるが、はや立秋も過ぎて、既に残暑という 中を歌舞伎座へと足を運ぶ。 出し物は二本……『勢獅子』はきっぷのいい舞踊。メイン『怪談乳房 榎』は、故勘三郎も得意にしていたのを勘九郎が引き継ぎ、つい先だ っては中村座としてニューヨークに進出を果たしたもの。あるいは、 勘三郎が主役としてニューヨーク公演を…
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悼話§ロビン・ウィリアムズさん(俳優)

才気の塊としか言いようのないロビン・ウィリアムズが亡くなった。 享年六十一 10年くらい前『アクターズ・スタジオ・インタビュー』にゲストとし て出演した時も、素顔なのか芝居なのか境目がはっきりしないほどに 表情も表現も瞬時に変わる……それは天賦の才なのか。そんな反射神 経に舌を巻いた記憶がある。 そうした才気は、時に…
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板話§八月納涼歌舞伎第二部~たぬき~

台風11号をうまいことかいくぐって歌舞伎座へ。我が家直近の停留所 からバスに乗りさえすれば、歌舞伎座までは濡れずに入場することが できる……何ともありがたいことではありませんか。 早めに銀座まで出てきたので、台風のせいか空き気味のデパート2軒 をハシゴ。食料品などを買ったりして歌舞伎座へ向かった。 八月納涼歌舞伎第…
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週話§日曜日乗~納涼歌舞伎第二部~

午後から八月納涼歌舞伎第二部を観に行ってくる。 演目2つで、初めての『信州川中島合戦』と10年前に観て以来、その 時の三津五郎が再び主役の柏屋金兵衛を務める『たぬき』という大仏 次郎の戯曲。 楽しみなのは『たぬき』で勘九郎の長男七緒八が倅梅吉で舞台に出る ことになっている。既に歌舞伎座柿落とし『お祭り』で“お目見得…
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板話§三人吉三~コクーン歌舞伎~

張り詰めた3時間の舞台……“伝統の中の革新”を見せてもらった。 この歌舞伎の主役が二十歳前後の、それこそ渋谷界隈にたむろしてい る“チーマー”のようなちんぴらギャングだと思えば、勘九郎、七之 助、松也といった配役には十分に納得がいく。 それがたとえ、力不足であったとしても“今そこにある吉三像”を鮮 やかに浮かび上が…
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板話§六月大歌舞伎夜の部~名月八幡祭~

本当は昼の部、仁左衛門が故障から復活出演した『お祭り』も観たか ったが、どうにもスケジュールが合わずに断念。15分ほどの踊りなの で幕見も考えたが諦めてしまった。 で、夜の部の三本立てを先週土曜日に観てきた。まずは三代目尾上左 近襲名披露狂言『蘭平物狂』である。2002年6月の松緑襲名披露でも 上演された。あれから12…
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週話§日曜日乗~三人吉三@コクーン~

勘三郎が残した二人の息子、勘九郎と七之助がそれぞれ和尚とお嬢を 務め、そこに若手の尾上松也がお坊で絡む、コクーン歌舞伎第14弾の 『三人吉三』を観る。 基本的に2日続けて歌舞伎を観ることは避けているが、今回は立て込 んでいるスケジュールに、やむを得ずの連荘となった。 勘三郎がコクーンで座長を務めていたのは第11弾『…
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週話§土曜日乗~六月歌舞伎夜の部~

今日と明日、歌舞伎のダブルヘッダーである。今日は歌舞伎座で夜の 部を観る。 目玉は、松緑の息子藤間大河が、二代目尾上左近を襲名して出演する 『蘭平物狂』である。これは松緑の家の芸と言ってよく、10年ちょっ と前に松緑を襲名した時の披露狂言のひとつでもあったのだ。これが かなり楽しみなのだ。 あと2本は、幸四郎が太…
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悼話§林隆三さん(俳優)

1970年代のはじめ頃、中山千夏主演の『お荷物小荷物』や、山口崇の 平賀源内を主人公にした『天下御免』といったドラマの重要な脇役と して出演していたのが林隆三だった。 ドラマのおもしろさは、演出と脚本、それに出演する役者の力という 三位一体によって醸し出されるわけだが、そういう意味で上の2作は 出演者の顔ぶれがドラマを形成…
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