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help リーダーに追加 RSS 響話§ベルリンフィルを本拠地で聴く[4]

<<   作成日時 : 2008/05/07 12:02   >>

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[承前]

と心配するほどのこともなく目指す座席にたどり着き、開演を待つ。
この日の弦楽器配置はいささかというかかなり変わっていて、ヴィオ
ラが第一ヴァイオリンのところに位置し、第一ヴァイオリンがヴィオ
ラの隣という配置である。現地の評によれば、ヴァイオリンと木管楽
器群との関連づけを密にしたということだった。

ステージ正面から聴くことを前提にした配置だったので、実際に効果
的だったかどうかまでは残念ながらわからなかったのである。

トリスタンを歌ったのはベン・ヘップナーで、イゾルデをデボラ・ポ
ラスキー、アルベルト・ドーメンがクルヴェナールをという布陣。歌
手は、ステージ後方のスペースで簡単な演技をしながら歌うというも
ので、オーケストラとスペースの間にはプロンプターも控えていた。

アバドが指揮したベルリンフィルは、ワーグナーの音楽から、それは
もう精妙の権化のような響きを引き出していたのだ。それはアバドら
しいアプローチと言っていいと思うのだが、いわゆるドイツ的な低い
重心ではなく、オケ全体の響きが等質化されていて、同様なものは過
去に聴いたことはなく、この先も聴けるとは思えなかった。

印象的だったのは第三幕で、ドミニク・ヴォレンヴェーバーによって
演奏されたイングリッシュホルンの音色。それだけ取り出して聴いて
もというぐらい雄弁に会場の空間を満たしきっていたのである。

かくして我が最初のフィルハーモニー訪問は終わり、タクシーに乗っ
KaDeWe近くの中華料理屋でささやかに祝杯を上げたのだった。
                            [続く]

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