踊話§バレエ『ニーベルングの指環』…1

ドイツ語タイトルは“RING UM DEN RING”で、訳せば『指環
をめぐる指環』とでもなるか。

もう10年以上も前にベジャール・バレエが上演した作品を、
ベルリン国立バレエ団(3つあるハウスのバレエ団を統合)が
持ってきたものを観た。14時開演、休憩25分で18時50分終演。

基本的なコンセプトの変化はさほどなかったように思われる
が舞台全体の密度が濃くなっていた印象である。いわばベル
リン版リングになっていたというか。

昔なつかしのミカエル・ドナール(パリ・オペラ座の元エト
ワール)が今回も語り手を務め、物語を補足し、時には舞台
上でダンサーと積極的に交わったりする。舞台下手にピアノ。

火神ローゲ(ウラジーミル・マラーホフ)を強力な狂言回しに
して舞台は展開していくが、劇進行は時折フラッシュバック
したりして、重層的な構成になっている。このあたり、元の
楽劇を把握していないとストーリすら追えなくなる危険性が
あり、かなり辛いところである。

舞台は、主神ヴォータンが世界樹トネリコから槍を作り、そ
れがために片目を犠牲にした全史から始まる。このヴォータ
ンの回想として舞台が進行する。踊るのはもう一人のヴォー
タンなのだが、二人登場するジークフリートと同様に混乱す
る危険を孕んでいる。愛を断念したアルベリヒが黄金を略奪
するが、その黄金は男根を模しているという皮肉。

神性を剥奪されたブリュンヒルデは、ポアントを脱がされる
ことで表現され、ここでも伏線が組み込まれる。

長くなりそうなので、続きはまた。

★ひだまりのお話★

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