記話§卍(まんじ)とハーケンクロイツ

ドイツの日刊紙“Welt”のHPにこんな特集があった。10行程度だっ
たら辞書を引き引き怪しい訳でも試みるだろうが、さすがにこの量は
無理なので、詳しい内容を理解できないのが情けない。

ただ、タイトルの『ハーケンクロイツの文化史』から、同じ記号でも
洋の東西で違う受け留め方があるということを勝手に考えてみる。

厳密に言えば、ナチが使ったハーケンクロイツと日本の地図でお寺を
意味するまんじ(卍)とでは向きが違う――日本でも稀には逆まんじも
ある。ややこしや――。向きが違っていても、欧米人はまんじとナチ
を類似したものあるいは同じものだと見なしてしまう。

だから彼らが日本の地図で、あちこちに寺の記号が散らばっているの
を見たら、これは何ごとぞと複雑な気分になるのだろうということは
想像に難くない。

ハーケンクロイツとナチを重ね合わせ、トラウマやアレルギーを持つ
欧米人は未だに多いだろう。記号そのものに罪はないが、本来あった
宗教的記号の意味が消し去られて、記号自体の存在まで否定されてい
まうのだから20世紀前半にヨーロッパで引き起こされた凄まじい悲劇
を、我々はしっかりと見つめる必要があるのだ。欧米人だけではなく、
とかく頬かむりをしてあったこともなかったかのようにしていこうと
考える類の少なからぬ日本人も含めて。

【去年の今日】騒話§ペタッペタッ、カーンカンカンカンカン!

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