音話§幻の“スーパーバス”を探せ!

いつ聞いた話なのか、すっかり忘れている出所不明な噂話がある。

……ロシアのとか北国に、通常の声域よりも1オクターブ低音を出す
“スーパーバス”が存在するというのだ。バスパートに一人でもそう
いう人間がいると低音部の響きが豊かになって効果的なのだという。

それこそ“ほんまかいな?”の眉唾物の話で、一笑に付したくなるよ
うなものだが、実はというかひょっとしたらスーパーバス? らしき
響きを聞いている。

1996年にアバドがマーラーの『復活』を振った時は、スウェーデン放
送合唱団が合唱を受け持った。合唱の冒頭が、これ以上はないという
微弱音で始まった時、実に豊かな響きのバスの声部が聴こえたのだ。
そんな低音に支えられた歌声は、眼に見えない彫刻のように感じられ
たのである。

それで、聴きながらだったかコンサートの後だったかに“ひょっとし
たらスーパーバス?”ではないかと想像したのだった。

まあ、実際に存在しているかどうかはともかくとして、特にロシアと
か北欧には深々とした声質の低音歌手が多々輩出しているように思わ
れる。

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