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zoom RSS 楽話§リヒャルト・ワーグナー事始[14]

<<   作成日時 : 2008/07/14 12:01   >>

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[承前]

かくして、懸案だった『さまよえるオランダ人』を初めて観たのは、
1991年8月のバイロイト音楽祭でのことだった。

演出はミュンヘン・カンマーシュピールのディーター・ドルン、衣装
と装置はユルゲン・ローゼ。オランダ人を歌ったのはベルント・ヴァ
イクルで、指揮はシノポリ。

バイロイトの“オランダ人”は、ひとつ前がハリー・クプファー演出
の衝撃的な舞台上演があって、ああいうものなら観てみたいものだと
思わせる舞台だった。クプファーほどの衝撃はなかったにしても、ド
ルンとローゼのチームが創り出した舞台は、視覚的にも印象的なもの
で、特にライティングの美しさが際立っていたようである。

効果的だったかどうかはともかく、最も印象的なシーンはというと、
ダーラントの家でゼンタがオランダ人と出会った直後の2重唱の場。
二人が歌う後ろで、ダーラントの家がぐるりと360度回ったのだが
それを見た観客の多くは2重唱がまったく耳に入っていなかったよう
な気がしたのだ。

それと群集処理がおもしろく、幕切れでゼンタ一人が呆然と立ち尽く
すその直前の逃げ去る群集が、それでもどうなるのかと後ろ髪を引か
れるかのように、何人か振り返り振り返りというような演技をしてい
た。それとほぼ同時にだったか、照明の効果で舞台全体が眼が醒める
ようなモノトーンの調子になったのには驚かされた。

ゼンタの白昼夢というような幕切れの解釈だろうと思ったのである。
                            [続く]

憬話§我々の“バイロイト音楽祭”2008.08

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