憬話§このたびの旅[51]さよならハーゲンQ

[承前]

今回最初に行ったリサイタルはハーゲン・クァルテットである。2001
年に聴いてがっかりして以来2度目だが、その時に感じたことが正し
かったのかどうか確認したくて聴きに出かけた。

Hagen Quartett
2008.08.30

Joseph Haydn:Streichquartett G-Dur op.76/1
Maurice Ravel:Streichquartett F-Dur

--PAUSE--

Dmitri Schostakowitsch:Streichquartett Nr.4 D-Dur op.83


ハイドンのト長調はクス・クァルテットの録音で覚えていた曲。7年
ぶりに聴くハーゲンは相変わらずというか重心が感じられない。今回
も第一ヴァイオリンの主張のなさが音楽全体の印象を生温いものにし
ていた。

ラヴェルの四重奏曲は、弦楽四重奏団を評価する時の個人的な指標と
なっている。それで、このグループでは無理だろうと想像していたが
予想通りというかラヴェル特有の伸び縮みとか凝縮力と爆発力といっ
たあたりが徹底されることはなく、それに付け足すなら“えっ、演奏
できてないじゃん”みたいな部分もあったりして、すっかり意気消沈
してしまったのだ。

そういうわけだから、休憩後のショスタコヴィッチをネグってお帰り
しようと思ったくらいである。それでも、聴けば何がしかの感慨を持
つ……かもしれないという、貧乏人根性のすり替えみたいな動機で休
憩後に臨んだのであるが……。2001年の印象が好転することはなかっ
た。どうしてこのグループに人気があるのか、正直まったく理解でき
ない。・・・ひょっとしたら自分の耳がおかしいか何かなのだろうか
と自信を喪いそうになる。

弦楽四重奏の醍醐味を感じさせてくれないハーゲン・クァルテットを
もうこの先聴くことはないだろう。
                            [続く]

付記:2001年に聴いたプログラムは下記のとおり。

Ludwig van Beethoven:Streichquartett cis-Moll op.131

--PAUSE--

Franz Schubert:Streichquartett d-Moll D810
"Der Tod und Mädchen"


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