巡話§バイロイト・・・行くも行かぬも<上>

ワーグナーの音楽を耳にしたのは中学生の時だったか。その後70年代
高校に入学した頃に読んだ雑誌でバイロイト音楽祭の存在を知った。

当時、その音楽を一音たりとも聴いていなかったのに、1976年から上
演されたバイロイト音楽祭100年の、パトリス・シェローとピエー
ル・ブーレーズのコンビによる『ニーベルングの指環』の騒動に刺激
を受けてしまったのである。

“音楽の友”あたりだかに書かれていたバイロイト案内といえば……
ドイツ中部の辺鄙な田舎町バイロイトでは、ワーグナー自らが建てた
劇場で毎年7月から8月にかけてワーグナーの作品だけを上演する。
チケットを予約するのは至難の技……などとあった。

それと、客席からは覆われて見えないオーケストラピットというのも
そそられた。しかしというか、ワーグナーの音楽もろくすっぽ知らず
オペラなどもテレビですら観たことがなかったそんな頃に何を考えて
いたのかと、今考えても実に不思議なことだと思う。

それが萌芽になったようで、バイロイトという劇場で何が行なわれて
いるのか、いつか観ることができるだろうかと心の隅でそんなことを
考えるようになっていたのだ。
                            [続く]

憬話§我々の“バイロイト音楽祭”2008.08

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック