羞話§台北落穂拾い~はにかむ若者~

台湾の若者は“はにかむ”のである。日本の若者が40年以上前に持っ
ていたと思われるような表情で、はにかんだ微笑を見せるのだ。

最初にはにかんだのは、到着初日の誠品旗艦店地下茶店の小姐。片言
の日本語が話せるおかげでスムーズに注文ができた。こちらがにっこ
り笑って“ありがとう”と言うと、うつむきがちにはにかんだのだっ
た。

女性だけでなく男性もそうだった。誠品書店のレジ係の男性なども、
こちらが日本人だとうっすらわかっていたようで、支払いを済ませて
“ありがとう”と言うが早いか“ありがとうございました”と、はに
かみ――というか照れというか――ながら返してきたのだった。

一番はにかんだのは、初日の夜に行った“金色三麥”の小姐だった。
日本語が一番喋れたのも彼女で、最後まで笑顔でサービスに努めてく
れた。我々も気分がよかったから、日本語が上手なこととかあれこれ
ほめたら破顔一笑、はにかみつつ“また是非来てください”と会計を
済ませてくれたのである。

日本と台湾と、何となく似たような部分を感じるような錯覚に陥りか
かるが、まだまだ日本よりは少しだけ素朴な部分が残っているような
気がする。それと、自分の経験から考えてみると、外国人相手にその
言葉を使って通じるというのは単純にうれしかったりもするわけで。

《華話§台北悠遊[終]おなじみ索引》

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