鎮話§死者を送る役目

生き残った者が死者を送らねばならない。当たり前のことである。

死者が近しい人間であればあるほど悲しみは深い。その悲しみをいく
ぶんかでも癒すのは、死者が寿命をまっとうしたかどうかということ
で、先週お亡くなりになった森繁久彌のように、彼が為してきた業績
と96歳という寿命は、我々にいくばくかの安堵をもたらしてくれる。

逆に自分より年若い、それこそ息子だったり娘だったりという存在に
先に死なれてしまうという悲しみはいかばかりかと。それこそ同情な
どという程度で慰めるような次元などであるはずもない。

子供に先立たれた親は、逆縁ということで葬儀は営んでも野辺送りに
参加することはない。そんな習慣は親に対するせめてもの心遣いとい
うことなのだろう。

繰り返すが、生き残った者が死者を送らねばならない。

《追悼のトピックス一覧》

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック