雅話§目黒のとんかつといえば

“T”という名のとんかつ屋が、目黒駅西口を出て5分足らずの路地
裏にある。白い暖簾をくぐって店内に入ると、厨房を取り囲んで白木
のカウンターがぐるりと囲んでいるという構造。

友人に連れて行かれたのは30年以上も前のことである。夕食時に入る
と平日でも30分は待たされる。そんな客を巧みにさばく名物おばさん
がいた。

おばさんは次々に入ってくる客に愛想よく注文を聞き、それをメモし
つつ、同時に客の特徴かなにかも合わせて書き留めておくのではない
かと想像した。入ってくる客は順番に並ぶわけではないので、順番を
正確に把握している彼女の技量に感心した記憶がある。

“T”のとんかつの特徴はといえば、分厚い衣ということになるだろ
う。厚い衣で肉の旨味を逃がさないというのが、この店の特徴という
ことだが、これは明らかに好き嫌いがでてきてしまう。

最後に“T”で食べたのいつだったか記憶にないが、その時は衣の厚
さに首を傾げたとはおぼろげながらである。その時以来ごぶさたであ
るが、この先食べに行くことはないだろう。うまいとかまずいとかの
問題ではなく、目黒駅で下りて何かをという用事がないのだ。

あるいは、用事のついでにという可能性がなきにしもあらずだが、わ
ざわざとんかつを食べるがために目黒までということはないだろう。

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この記事へのコメント

Slow Cafe
2010年05月17日 14:49
Tで食べたのは2回ありますがさていつの時代だったか…でも美味しいですね。となりのお米屋さんがココへ米を納めているらしいです。
HIDAMARI
2010年05月18日 15:37
あらら、近場なので頻繁に食べていらっしゃるかと思っていました。やっぱり麺に重心がかかっているということですかw

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