ヰ話§ハイボール・・・え、何ですか?

ウィスキーがすっかり酒呑みから忘れられていた1990年代あたりか、
何となく一人フラリと都心のホテルのバーに入ったことがある。ちな
みに普段からバーに一人でということはなかったりする。

いわゆる一流系の下、ビジネスホテルの上といったレベルのホテルで
バーの様子もまあまあといったところ。で、何となく入ったら、客は
一人もおらずでカウンターに案内された。

若いバーテンダーが愛想よく“ご注文は?”と聞いてきたので、それ
じゃあ喉も渇いているからと珍しく思い立って注文してみたのが……

ハイボール

……だった。それですんなり“かしこまりました”と返ってくるかと
思ったら“ハイボール・・・え、何ですか?”という御言葉だった。

思わぬ反応に、いきなり脱力しつつ……ああ、ハイボールを知ってい
る世代は何歳以上だろうなどと想像しつつ“これこれをこうするのが
ハイボール”であると、これくらいなら素人でも説明できるわけで。

というわけで、角瓶が仕掛けたハイボールがブームであるという。ブ
ームというものは“忘れられる”という意味も同時に含んでいるわけ
で、この先ブームが下火になってしばらくすると、また同じようなや
り取りがあったりするのだろうか。

件の若いバーテンダーにしても、既に酎ハイだのウーロンハイの存在
は知っていたはずなのに“ハイ”の語源であるハイボールを知らなか
ったというのは、不勉強もはなはだしいと声を大にして言いたい。

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