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zoom RSS 御話§プレガルディエン&シュタイアー

<<   作成日時 : 2011/02/15 00:02   >>

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プレガルディエンとシュタイアーという、現在聴くことができる最上
最良の組み合わせを所沢で聴いた。この日、シュタイアーが弾いたの
はモダンピアノだったが、これが大きな衝撃。

乾燥続きの東京付近の天候では、フォルテピアノのコンディションを
保つことが難しくて、出された結論はモダンピアノでの伴奏というも
のだったのである。

プレガルディエンとシュタイアーがモダンピアノでリサイタルをとい
うのは、2007年の『冬の旅』と2010年の『白鳥の歌』を聴いている。
その時の印象は強烈で、シュタイアーが演奏するピアノフォルテ以上
の衝撃を彼のモダンピアノから受けたのだった。

前にも書いたことだが、まずもってシュタイアーのタッチは硬質が基
本で、さらに微妙なタッチコントロールをすることで、場合によって
はピアノフォルテのような音色まで出してしまうのだ。それは、あた
かも氷の上でF1のレーシングカーを走らせて、それを完璧にコント
ロールさせているように思えてしまう。

さらに単なる合わせとしての伴奏にとどまらず、そういった音色の変
化を駆使して、シュタイアー自身が独唱者と同一地平に存在するので
ある。

伴奏者がそうであるなら、歌い手もまた相応のレベルでなくてはなら
ぬ。この日プレガルディエンのコンディションは決してベストとはい
えず、時折声が割れたりかすれたりということが見受けられた。

人間の喉は、楽器を代えるように簡単には代えられず、左右されるコ
ンディションの中で歌わねばならない定めである。そんなコンディシ
ョンをもコントロールするという一流と呼ばれる歌手達の律しかたに
凡人は敬意を払うのである。そしてあるいは、十全ではないコンディ
ションを克服することで聴衆に訴えかけるエネルギーが増幅するとい
うのもまたトップクラスたる所以なのである。

前半はシューマンの歌曲を数曲と『白鳥の歌』から数曲。後半が『詩
人の恋』というものだった。

アンコール:
シューマン:楽しい旅人op.77-1
シューベルト:たゆみなき愛D138、最初の喪失D226

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