調話§脳内補正をしている・・・

CDのような録音データを再生する時、何がどうであれ、実際の音を
前提として聴くというのが基本にあると思うのだ。

もちろん、聴く環境は様々だろうから同じ録音であっても聴こえ方は
千差万別に決まっている。なので“脳内補正”の出番がやってくる。

上級者であれば相当な補正をかけることもできようが、何せ五感の弱
さ――特に聴覚、視覚、味覚――は、笑っちゃうちゃうほどに人並み
以下ということに自信ありだから、せいぜい……こんなはずじゃあな
いよなあと思うくらいである。

ただし、これは違うよなと思える録音場所が2つある。バイロイト祝
祭劇場とウィーンの楽友協会ホール。貧しい聴感覚ではあってもこの
2つの場所で録音された音楽が、あの空間を再現しているとは思えな
いのだ。

世の中がデジタルに移行したにもかかわらず、アコースティックのニ
ュアンスまでは再現しきれないんあだなあと思う。昔からオーディオ
広告のコピーに“ホールトーンの再現”なる謳い文句があったなあと
思い出したわけだが、かくも聴感覚が鈍い人間にもホールトーンが再
現されたと思い知らせるまでには、あとどれほどの年月が必要なもの
だろうか。

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