異話§中央分離帯~日独道路事情~

限られたエリアのドイツを観察した限りだが、日本の道路事情とは、
かなり異なっているように思うので、そのあたりを簡単にまとめる。

日本の、特に東京では幹線道路であるとかに関係なく、ちょっとした
道路にも中央分離帯が設置されていて、対向車との接触が最小限にな
るような仕組みになっているのだ。

こなたドイツだが、もちろん普通の道路に中央分離帯がないわけでは
ない。だが、日本に比べると一般道における比率は圧倒的に少ないと
言っていいだろう。

特に、郊外のバイパスと言える類の地方道は片側一車線であることが
一般的で、二車線にお目にかかることはめったにない。そういったバ
イパスの類に信号機が付いていることは、市街地に近づかない限りほ
とんどなく、合流しようとする車は、走行している車が途切れるのを
待って入るのだ。

そして中央分離帯がない最大の理由としては、ほとんどが追越し可能
区間になっているということである。地方道レベルの交通量であるの
だったら一車線で十分、あとは必要に応じて各自が追越しをかければ
いいという、まあそんな考え方であろう。

異邦人の年に一度の左ハンドルドライブにとって、片側一車線地方道
の追越しのタイミングを図るのはなかなかに難しく……だが、そうし
ているうちに後ろには追越ししたくてウズウズしている車が連なると
いうことになるのだ。

後続の彼らが考えていることは“さっさと追越しかけてくれや!”と
いうことのみで、そんなことはわかっているのだが、慎重にというあ
まりにぐずぐずが長引くというそんな瞬間に焦れきった一台が追越し
を始めると、堰を切ったように我も我もと我が車を追い越していくの
である。

こういう膠着状態を考えると、日本の地方道の片側二車線のほうが、
精神衛生にはいいような、そんな気がしないでもないのではあるが。

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